大学入試センター・2次世界史最速攻略|センター世界史は短期集中型で「ゴロ」を駆使すべき理由、またその方法
昨今の大学受験における世界史Bの位置付け・特徴として、驚くべきことに他の主要歴史科目より比較的受験者数が非常に少ないという点がある。
いかに世界史選択者が少ないか、以下にデータを示そう。
選択者 2018 2019
世界史B 92,753 93,230
日本史B 170,673 169,613
地理B 147,026 146,229 (人)
(大学入試センターHPより引用)
日本史と比較すると約2分の1、あまり文系が選択することが少ない地理とは5万人ほどの受験者数の差があることがお分かりいただけるだろう。
世界史はどちらかというとマイナーな部類なのである。
なぜ世界史はこのように、多くの受験生から敬遠されてしまうのだろうか?
それは、
学習の対象となる国・地域が日本史より広い
ことに起因する。
主に取り扱うのが日本全域でとどまる日本史に対し、世界史の学習範囲は当然ながら世界各国を含んでいる。受験生の多くはここで世界史で受験を切り抜けることにたじろいでしまう。そして世界史に対し、覚える事項が多く、難しいという先入観を持ちがちだ。
だからといって、世界史を選択するな、という話をするのではまったくない。
このデータを見てほしい。
平均点 2018 2019
世界史B 67.97 65.36
日本史B 62.19 63.54
地理B 67.99 62.03 (点)
(大学入試センターHPより引用)
もし世界史がほかの二つの歴史科目に比べて特段難しい科目なのだとしたら、当然平均点も最も低くなるのが当然といえるのだろうが、そうではない。この2年間以外の平均点を見てもむしろ歴史科目の中では得点調整なしでも比較的平均点が高いほうなのである。
ではなぜ学習範囲が広いのに平均点は高く出ているのか。
それは、
世界史は広く浅く出題される(それも、各分野については高校受験の歴史並みの薄さで)
からだ。
そもそも世界各国のそれぞれ複雑な歴史を、「世界史」という一つの科目にひとまとめにすることに無理があるのだ。主要国だけでも、イギリスの歴史、フランスの歴史、ロシアの歴史、ドイツの歴史、インドは、中国は…ととてもではないが日本史同様の学習内容の濃さで歴史を理解するには、私たち受験生にとっては時間が足りなさすぎる。
センター、あるいは国立二次や私大の個別試験においても、日本史であったならもっと踏み込んで聞かれるだろう点も、世界史では軽く重要語句だけで流されることが往々にしてある。これは高校試験の歴史の暗記並みの作業で十分なことも多い。
つまり、正直に言ってしまうと
世界史はその事項を完全に理解していなくても、重要語句さえ覚えてしまえば、センター試験レベルであればほとんどの問題に対応できてしまう
のである。
日本史では、数十年違いの一つの事項の区別(例えば日本史であれば徳川各将軍の業績の整理・暗記)に注力しなければならず、似た選択肢に常に惑わされる危険性を持つ。
それに対し世界史は世紀単位のバラバラの事項の区別(例えば共和制ローマの成立は紀元前6世紀、ローマ帝国の成立は紀元前1世紀というおよそ500年もの差のあるものを区別して暗記する程度)を徹底的に身体に染み込ませるトレーニングを行うだけで済む。
ではこの世界史の得点に直接貢献する、つまり得点への最短距離を示すトレーニングとは何か。それは
ゴロの暗記
に終始することである。
世界史は、その重要語句にまつわる深い背景知識を要求されないという、特にセンター世界史におけるこの特徴を最大限利用することが9割越えをカタいものにするための非常に大きなカギである。
つまり、ゴロを暗記することが高得点を生む最速の攻略法となる。
私が世界史のトレーニングを行ったのは事実上3ヶ月程度だ。これを駆使すれば、3ヶ月という短い期間のみならず1年ほどの猶予が残されている場合でも、はるかに点数の向上において効率化が図れるだろう。事実、私はおよそ3ヶ月の世界史のトレーニングを積むことでセンター本番でも97点という人並み以上の点数を取ることができ、これが大きく合格へと貢献することにもなった。
しかし、センター世界史の点数を9割台で安定させるにはゴロの暗記だけでは心許ない。それを含め、具体的な参考書を用いて解説する勉強法については、次の記事で載せます。